埋もれ木図書館

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「お父さんは心配症」(岡田あーみん著)~永遠のパピィ~懐かしの「集英社りぼん」⑥

※ネタバレとか、最近のニュースと絡めた話とか、いろいろ注意してお読みください

 

 

星の瞳のシルエット」とか「ポニーテール白書」とか、

「りぼん」の“恋愛”全面の世界観の中で、燦然(さんぜん)と輝くギャグ漫画。

岡田あーみん先生の、独特の勢いとギャグセンスにどれだけ笑い転げた事か…。

 

「こいつら100%伝説」「ルナティック雑技団」(途中までしか読んでいない)もありますが、私にとって一番印象が強かったのが「パピィ」でした。

 

妻に先立たれた主人公佐々木光太郎が、ボーイフレンドの出来た一人娘の典子を心配するあまりに常軌を逸した行動にでる日常ギャグです。

 

佐々木光太郎を表す言葉としてよく出てきた「変態」(しかも実の娘にも言われている)。常識を逸したという意味での「変態」というより、変態性欲という意味での「変態」の方がメジャーな使い方だと子供心に思っていたので、実は読んだ時には「パピィの行動はかなりイッちゃってるけど変態(性欲)か?この人」でした。

娘の典子よりも主人公の年齢に近くなるにつれ、父一人子一人の父子家庭で必死に育てている未成年の娘に彼氏が出来て心中穏やかじゃないのは父親としてはわりと真っ当な神経じゃないだろうかと思います(行動がギャグマンガらしく常軌を逸しているのは、とりあえず棚に上げておきます)。

昨今、子供の事情よりも自分の事情に心と体がいっぱいで、勿論自分の幸せを考えることは大事ですが、抵抗も自立もまだ出来ない子供の命が犠牲になるほどの事態になるニュースを見るたびに、本当の「変態」って一体何なのだろうと思います。

この場合は、“変態性欲”の意味も含めてです。

少なくとも主人公佐々木光太郎は再婚したところで娘典子を死に追いやるようなことはしないだろうし(むしろ娘が再婚を勧めていた)、義理の息子となる守君のことも大切にするだろうと思うから。

 

話が暗くなりました。閑話休題

 

主人公視点からみると、佐々木光太郎の父子家庭奮闘ぶりは悪くないと思います。

ただ、娘の典子視点からみると、自我が目覚めてもまだまだ親の扶養が抜けない子供が感じる「親うぜぇ」ぶりが「お父さんは心配症」の「お父さん」の異常ぶりを成立させているとも思います。だからりぼん世代の「心配症のうぜぇ親」のいる娘たちに受け入れられたのではないかなあと(もちろんギャグを成立させるために主人公もいろいろやらかしていることは承知の上で)。

 

昭和の時代のギャグが、まさか令和の今になって深い示唆を与えるなんて、読んでいた頃には考えもしなかった、実は家族の在り方をも考えさせる名作ギャグです。

 

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