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「あのころはフリードリヒがいた」(ハンス・ペーター・リヒター著 岩波少年文庫)~再読~

※ネタバレ注意(今日の注意書きはちょっと長い)

基本ネタバレが入っているので、未読の人を想定してブログを書いていますが、

~再読~とあるように、今回に限ってはむしろ昔一度読んだ人向けに書いています。

内容すべてを丸暗記している人にとっては、今更感満載ですが。

 

(本日紹介する児童文学)

「あのころはフリードリヒがいた」(ハンス・ペーター・リヒター著 岩波少年文庫

以前、アルティストは花を踏まない

を紹介した時に話題にした児童文学ですが、あれから気になったので思い切って岩波少年文庫を再読しました。

 

(ストーリー紹介)

以前紹介した文章のコピペになりますが、ヒトラー政権下のドイツに生きたユダヤ人少年フリードリヒの悲劇を、ドイツ人の主人公の目から通して描かれた児童文学。

 

(再読感想)

岩波少年文庫作品で子ども向け作品なのに、表紙の絵がまったく現在のお子様向けに媚びていないところもポイントが高かったです。

初めてこの作品を読んだのが子どもの時で、何故か岩波少年文庫を読むとカッコイイと思い込んで、文庫を読み漁っていた時にたまたま出会ったものだったと記憶しています。

子ども向け翻訳特有(?)の無駄のない簡潔に書かれている文体が岩波少年文庫らしくて、学生時代の文集を読んでいるようにとても懐かしかったですが、この文学作品については、物語の無情さをひときわ目立たせていました。

再読して驚いたのは、巻末年表と、訳者によるあとがきです。

 

巻末年表も児童文学らしく、子ども向けに分かり易く書いてありますが、それにしても、というかそれだからこそ内容がエグイです。

小難しい単語を羅列した世界史を勉強するよりもこの年表を一読した方が、どういうことがあの時代に実際になされていたのか皮膚感覚で理解できるので、非常に記憶に残ります。

 

この作品に限らず、あとがきの楽しさを知ったのは、子ども時代よりむしろ大人になっちまってからなので、再読していなかったらおそらく一生知らなかったであろうと思います。

その内容は物語には関係しないので大いにネタバレしますが、外国人(日本人)である訳者から「いい本はないか」と尋ねられた時にドイツの若い書店員が薦めたのがこの物語だったというものです。

フリードリヒの悲劇的なラストは、この作品を知る人なら誰でも知っているので今更かもしれませんが、子ども時代には気づけなかったあれこれも、大人になっちまった今読んだからこそ、気づけることもありました。

 

気になった方はぜひ手に取って読んでください。

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