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「なごみクラブ」(遠藤淑子著 バンブーコミックス)

※ネタバレ注意

 

(本日紹介する漫画)

「なごみクラブ」(遠藤淑子著 バンブーコミックス)

既刊10巻の、オムニバスストーリーシリーズ。

調べたら、1巻は2008年。このシリーズ11年続いています。

 

(どんなシリーズ??)

会員制ホストクラブ「なごみクラブ」の物語ですが、普通のホストクラブを想像すると、「全く違う」と漫画を放り出すこと請け合いです。

イメージとしてはお酒の出るお悩み相談室といったところでしょうか。この類の商売でありがちな色恋沙汰を全く介入させていないし、客もそれを承知の上で仕事の愚痴や悩み相談しに来ているだけです。アフターや同伴も無く、売上ノルマや競争も無いのでホストも客も全くカラッとした態度です。

これでホストクラブとして商売になるの?という疑問はちゃんと本編の中に描かれていて、店は赤字なんですが、オーナーが所有する他の店の利益を回していることで成り立っています。だけどオーナーが作りたいと思った形のホストクラブがこの「なごみクラブ」なんです。

 

(10巻もあるけれど、最初から読まないと?)

1話完結のオムニバスストーリーなので、どの巻から読んでも基本大丈夫です。

ただ、1巻を読んで基本的な登場人物を把握しておけば分かり易いし、コンビニバイトの田中君、ニューハーフバー「フジツボ」の面々などの準レギュラーなど時々話に出てくるので、1巻から読めば、あの人のその後が出てくることがあったりもして、「ああ、そういうことか」ということも楽しめます。

最初は、「なごみクラブ」に来るお客様の話が多かったんですが、今はお客様の話というより、「なごみクラブ」をとりまく人々の話が中心になったような気がします(当社比)。

 

(おススメポイント)

「生きててしんどい」時に読むと胸が軽くなります(当社比)。

テレビで芸能人が「辛い時~」云々言っているのをみて、偏見であることは百も承知で「お前に辛いことがあるんか!?」と思ってしまいました。

全国放送に出られるほどの人気を誇り、見たところ健康そうで容姿端麗でもあるその人の辛い要素が一体何かが正直知りたかったです。

人気・健康・容姿が揃っていてもツライと思う人がいる世の中です。その全てが揃っていない普通の面々が「生きててしんどい」と思うことがあっても普通、いやむしろ常設でしょう。

この「なごみクラブ」に出る人々は、どこかで、何かしらで、ガチに「生きるのがしんどい」と思っています。泣いたり、くじけたり、怖がったり、嫌な思いをしたりしながらも、その現状を「ああ、辛いよね」とため息をつきながら生きています。

その積極的でない人生賛歌こそが、とても現実味を帯びていて、本当に辛い時に読んでいても辛くなりません。

落ち込んだ時に、幸せそうな人々を見ても元気になれません。余計落ち込みます。それよりも同じようにため息を付いている人をみて、ああ、こうやって落ち込んでいてもいいんだと勝手に思えてしまう共感こそが、「なごみクラブ」の一番の魅力です。

辛いなと思った時に、ぜひ「なごみクラブ」へお越しください。

 

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