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「日に流れて橋に行く」1巻(日高ショーコ著 集英社)

※ネタバレ注意

 

(本日おススメする漫画)

「日に流れて橋に行く」1巻(日高ショーコ 集英社

 

(作品紹介)

明治44年1月。

日本橋にある老舗呉服店(今でいうデパートの前身)「三つ星」

時代に取り残された老舗「三つ星」をイギリス帰りの三男、星乃坊虎三郎が立て直す物語。

 

(1巻感想)

イギリスの修行から3年ぶりに戻ってきた虎三郎が、全く「三つ星」の歓迎を受けずに帰国。唯一優しく出迎え、虎三郎の成長と才能を信じた長男在寅は多くの借金を残し、店の金まで持って何故か出奔。

長男出奔により主人公虎三郎が実質「三つ星」社長となったところまでが1巻の流れです。

物語は主人公虎三郎だけでなく、謎の男鷹頭や卯ノ原時子などの登場人物の動きと共に進んでいきます。

 

1巻はジリ貧状態の「三つ星」で、全く歓迎されなかった虎三郎が凹んでいる時に回想する鷹頭の台詞がイイです。

 

「誰にも期待するな」

「何かを欲しようとするな」

「いいか、お前はー…」

「“期待させる”側の人間になるべきだ」

“立ち止まれば全てが終わる”

が口癖の鷹頭の、虎三郎に向けた台詞。

 

カッコイイです。

この台詞、特殊な選ばれた人のみに向けて書かれたようにも捉えられますが、

例えば累計100万部の漫画を描く人は、たしかに「漫画」のジャンルにとっては“期待させる”側ではありますが、その人が仕事の合間に出かける行きつけのお店の料理が楽しみだとしたら、「料理」にとっては今度は“期待する側”に変わるといったように、ここまで分業が発達した現代だと、人間は誰かや何かにとって“期待させる側”となる人がほとんどではないでしょうか。

“期待させる側”となった以上は、そのジャンルについては程度の差こそあれ、甘えや狡さとは一線を引かなければならないのは、老舗呉服店の主だけではありません。

シビアな台詞かもしれませんが、逆に世の荒波に生きる人のエールにも思えました。

特に卯ノ原時子と同じような、世の中を生きにくい女性にとっては。

 

物語と「三つ星」が動き出すのはこれから先なので、1巻の歓迎されないムードだけで読むのを止めるのは勿体ない気がしますので、ゼヒ続けて読んでみて下さい。

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