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「リウーを待ちながら」2巻(朱戸アオ著 講談社)

感染症を扱った作品なので、読む際にご注意ください。

 

※ネタバレ注意

 

(本日おススメする漫画)

「リウーを待ちながら」2巻(朱戸アオ著 講談社

 

(作品紹介)

過去の紹介→1巻

 

(感想)

新型ペストにより、為すすべなく大勢亡くなっていく横走市の人々。

そして、そんな横走市に対し国が発動したのが「緊急事態宣言」です。

・・・

令和2年7月現在書くと「当たり前じゃん」と思われるかもしれませんが、この漫画、新型コロナウイルス感染症が出るよりも少し前、2017年に描かれた作品です。

一部では「予言の書」かと言われるほど、感染症への国の政策、それに対する人々の動きは的を得過ぎていて怖い位です。

在宅でリモート授業を受けるなんて、今の時代がこの作品に追いついた描写があり、作者の慧眼に驚きです。

しかし、これで驚くのは早いです。

在宅でのリモート授業はむしろこの話にとっては穏便な描写でして、この後出てくる人間の「醜い部分」を描いたところこそ、この作品の白眉な点です。

海外派遣をキッカケにペスト菌を日本に持ち込んだ自衛隊員に対する仲間内のリンチと彼の自死

それに収まらず、家族を失った男性が自衛隊の建物に車ごと突っ込む事件まで起きます。

母親をペストに奪われて、ペスト菌を持ち込んだ自衛隊そのものを恨む少女潤月に対し、安いベーコンバーガーに喩えて、物事の複雑さを説く原神の言葉は必見です。

 

関係者のみならず自衛隊や今回のペスト騒動に無関係なのに、横走市出身というだけで近所から言われない中傷を受けるなど、これでもかというほど感染症に対する人間の醜さをこの作品は描いています。

そしてそれが単なる「フィクションだから」で笑って済まされないような出来事が世界の、そして日本のどこかで起きていると思えるからこそ、この作品が単なる「感染症パニック漫画」で終わらないのだと管理人は思います。

 

新型ペストの猛威は、横走市の住民だけでなく、とうとう主人公玉木の上司にも襲います。権威主義の嫌味なキャラクターでしたが、彼のワインの話は胸に迫るものがありました。

 

緊急事態宣言を発動して都市を封鎖し、とにかくこれ以上感染を増やさぬようにするものの、新型ペストの前に無力な主人公たち。

封鎖された横走市はどんな結末を迎えるのでしょうか。

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