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「アクロイド殺し」(アガサ・クリスティー著 早川書房)

※ネタバレ注意

 

(本日紹介する本)

アクロイド殺し」(アガサ・クリスティー著 早川書房

 

(作品紹介)

村の名士アクロイド氏が何者かに殺害された。

一年前に引退し、カボチャの栽培に精を出していたポアロが、探偵として返り咲き、再び謎を解く

 

(感想その1 未読の方向け)

以前紹介した、「ゴルフ場殺人事件」の後、相棒のヘイスティングズはアルゼンチンへ(詳細は「ゴルフ場殺人事件」のラストに記載)ポアロは何と引退して余生を過ごしています。しかも入念に名前も偽り、正体も隠してという徹底ぶり。

夢に見た隠居生活だけど、いざ手に入れると、探偵としての日々が懐かしい中での事件発生。探偵として再び事件を捜査します。

今まで読んだポアロシリーズでは彼は高名な探偵として依頼を受けたり、尊敬されたりすることも多いのですが、今作では最初警察はポアロが乗り込まれるのを迷惑がるし、「外国人の小男」とさんざんこきおろす人も出てきてある意味新鮮でした。

 

ヘイスティングズファンの方はガッカリされるかもしれませんが、本作はポアロしか出てきません。作中ポアロの口から度々ヘイスティングズの名前が出てきました。よほど彼と過ごした日々が懐かしいのでしょう。

 

ただ、ヘイスティングズへのポアロの評価が褒めているのかけなしているのか微妙なところがポアロらしいといえば、ポアロらしいです。

 

 

(感想その2 既読の方向け)

未読の方は面白さ半減するので、分けました。

書かれた当時賛否両論大きな波紋を呼んだ小説でしたが今じゃ、その内容すら普通に推理小説に出てきているので、別に不思議でも何でもなくなっています。

ポアロの事件の中でも「オリエント急行の殺人」「ABC殺人事件」と並んで有名な長編。

管理人、オチを全く知らずに読み始めましたがこの作品だけは犯人も動機も早々に分かったため、登場人物達が事件本編とは関係ない事をしているのを見ても「それいいから!」とツッコミを入れつつ、ポアロがいつ皆を集めて推理をするんだとじりじり待ちながら読んでいました。

犯人はヤス」ではありませんが、動機もひっくるめて犯人が分かった上で読むと推理小説は楽しみが10分の1以下になります。

ただ、当時の人はともかく現代の推理小説を読んでいる人は結構すぐに犯人が分かるんじゃないかと思わなくもなかったです(予備知識として既に犯人を知っているという意味ではなくて)。

 

ただ、小説のラストでポアロが犯人にある事(重大なネタバレのため伏せます)を示唆するのはビックリしました。「え、そんなこと言うのか?」と。

しかしそれがこの事件の最後のピースを当てはめることでもあったことに気が付いたのは、読み返してからです。

アガサ・クリスティー推理小説の巧みさを見ました。

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