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「エンド・オブ・ライフ」(佐々涼子著 集英社インターナショナル)

※ネタバレ注意

 

(本日紹介するノンフィクション)

「エンド・オブ・ライフ」(佐々涼子著 集英社インターナショナル

 

(作品紹介)

著者佐々涼子氏による「在宅医療」について取材をし、そこで出会った人々の魂の記録を描いた、号泣必至の渾身の一冊。

 

(感想)

一読するにあたってティッシュはボックスで、ハンカチでなくちゃんと肌触りの良いタオル(ごわごわしていると、肌と瞼が傷つく)をご用意ください。

「在宅医療」をテーマに、このノンフィクションの縦軸に筆者の友人でもある訪問看護師森山文則氏について、横軸にその他に取材等で筆者が関わった「在宅医療」関係者達の話(筆者自身の母親の話も含む)について進められています。

本作では終末期の在宅医療がメインになっているので、どうしても人の「死」についてダイレクトに取り扱った例が多いですし、それについての感動的な事例はここで紹介するより実際に読んで貰いたいですが、この本の中で忘れてはいけない事は、在宅で最期まで過ごすことが難しいケースもきちんと取り扱われているところです。

むしろ、現実問題としては、こういうケースが多いんじゃないでしょうか。

身体の自由がきかなくなったり、認知症になったり、家族での介護が限界をとうに超えていたり。

家で最期まで暮らすことや、家族の誰かがつきっきりで介護することが、必ずしも最良かつ最善と取り扱っていない事は、管理人好感が持てました。

でないと、同居家族が介護することについての課題が置いてけぼりにされてしまいます。

その点について描かれたものは、以前紹介した漫画の「ひとりでしにたい」がおススメです。

 

この本では名言が多いですが、

「生きたようにしか、最期を迎えられない」

「死は遺された者へ幸福に生きるためのヒントを与える」

特に「死は遺された者へ~」の実例ともいえる話は、この本の終盤に用意されていてとてもいい話だったので、号泣と号泣の合間の一服の清涼剤として楽しんでいただけたら何よりです。

 

人生100年時代となった現代、人の死を扱うからと目を背けるのではなく、成人するなら一度はちゃんと向かい合うべき問題なんで、人生の教科書として大人は読んで損ナシです。

だって人は、生きたように死ぬのだから。

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