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「松かげに憩う」壱(雨瀬シオリ著 秋田書店)

※ネタバレ注意

 

(本日紹介する漫画)

「松かげに憩う」壱(雨瀬シオリ著 秋田書店

 

(作品紹介)

幕末の日本を生き急いだ男・吉田松陰

その儚き生涯と熱い生き様を描いた作品

 

(感想)

吉田松陰。そう聞けば「松下村塾」と思い浮かぶ人が大半でしょう。

実際開いたのは、彼の叔父の玉木文之進でっす。

で、この松陰の叔父が、当時子供というか幼児といってもいい年の松陰に鉄拳制裁をして吉田家の家学である山鹿流兵学を叩き込みます。

勿論、それは吉田家の家禄を守るという大義名分(その当時にとっては本当に大義)があるのですが、令和の今見ると、本当に児童虐待で訴えられるレベルです。

そして、その後の松陰の人生を知っているからこそ、この作中で語られる「杉家の拳骨」は果たして良かったのか悪かったのか…。

でも、家族全員が泣いて殴って止めようとした松陰の(その当時かなり危険な)思想に対し、唯一「立派じゃ」と評した彼は、言っていることはちゃんと筋が通っています。

そこで、お家の為にちょっと黙っててくれない?なんて言ったら、本当にただの児童虐待であり、何の思想性のない暴力です(立派な思想があれば他人に鉄拳制裁していいかどうかは別問題)。

 

本作では、松陰の短い人生を様々な角度・彼が関わった様々な人々・そして時系列も前後入れ替わりで目まぐるしく変化しながら展開します。

 

吉田松陰というビッグネームだからこその、面白い試みだなと思いました。

普通に時系列をやっても「あれがこうなって、そしてここからが…」と幕末にちょっと詳しい人なら手に取るようにわかるし、ネットがこれだけ発達した今だとググると簡単に調べられます。彼の人生。

 

この巻で切ないなあと思ったのは、養父となった父親のことを成長した松陰が実はあまり覚えていないという事。

養父である大助は、甥でもある養子の松陰を彼なりに可愛がり、いつか彼から「父」と呼ばれることを望んでいたのに、実は生前では叶う事が無かった事。

 

幼少期のエピソードはいろんな意味で結構泣けます。

 

今後、時系列含めてどのように松陰の人生を描くか、楽しみであります。

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