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「ラストジェンダー~何者でもない私たち~」1巻(多喜れい著 講談社)

※ネタバレ注意

ハプニングバーが舞台なので、お子ちゃま世代はバックオーライプリーズ

 

(本日紹介する漫画)

「ラストジェンダー~何者でもない私たち~」1巻(多喜れい著 講談社

 

(作品紹介)

ハプニングバー「BAR California」

個性豊かな常連客が織り成す、様々なセクシャルを持った人々のオムニバスストーリー

 

(感想)

アメリカのFB(フェイスブック)のセクシャルの種類は58種類もあるんだって」

そんなにもあるのか…。知らなかった。

 

セクシャルマイノリティを知る上では、勉強になります。

アロマンティック(性的欲求はあっても恋愛感情を抱くことはない)というのも、管理人本作を読んで初めて知りましたし。

 

様々なセクシャルの人たちがリレー方式で主人公になっていき、自分の性癖と向き合う1話完結のオムニバスストーリーです。

しかも登場人物が主人公になった話しか登場しないという訳でもなく、ある話の主人公が、別の話では恋人になったり、背中を押したりします。

 

第2話から登場するマリーさんについては、自分のセクシャルについて第3話で「言って何になるの?」と言いつつも、第4話で結局カミングアウトしちゃってます。管理人個人的には、第3話のマリーさんの言葉の方が共感できるので、第4話でさらけ出す(カミングアウトする)のはちょっと意外で驚きましたね。マリーさんの奥さんが理解してくれたから良かったけれど、例え長年連れ添った妻であってもそう上手くいくわけじゃないから。カミングアウトのきっかけとなった口紅の一件は、不倫であってくれた方がむしろ良かったと奥さんに言われる場合もあるだろうしねー。

第一カミングアウトが簡単な話なら、マリーさんも長年悩んでいないし。

それでもマリーさんが「全ての人に認めてほしいわけじゃない」と独白しているところは、やっぱりこの人節度ある大人だなあと思います。

 

第2話からマリーさんが真生君に気があるような描写があり、第3話の主人公真生君をあみるちゃんと取り合っているマリーさんの攻防が、ミスリードだったことに少し驚きましたね。

第4話で全て分かりますが、実はマリーさん奥さん一筋。別に相手を求めてハプニングバーに来ている訳じゃなくて、単に己の「女性」を解放しに来ているだけだったというオチでした。

 

1巻の感想なのに、マリーさん語りになってしまった。

語りついでに、あともう一つマリーさんについて語るなら、第5話主人公のあみるちゃんとマリーさんの第3話から続く交流は結構好きですね。意外と二人、仲良いのよ。

 

そして先ほどから名前が出ているアロマンティックのあみるちゃんが主人公の第5話は、アロマンティックな方だけでなく、パートナーが現在いない人、出来ない人、求めていない人に対するあるあるなので、「何で結婚しないの?」だの「恋人はいないの?」だのやいやい言われて怒りのあぜ道を作っている人は読んでみて下さい。

恋愛至上主義から外れた「可哀想で最低の人生」は、結局他人の評価でしかないけれど、その評価が多様性の時代といかに叫ばれようとも現在も根強いことが、恋愛至上主義恋愛至上主義たる側面なんだよなーと改めて理解できます。

 

最後にもう一度注意を書きますが、こちらハプニングバーが舞台なので、「そういった描写」も結構描かれています。

セクシャルについて描いた物語といったらすぐにそういう行為と直結する、といったことに拒否反応を示されるなら正直遠慮された方がいいと思われます。

第4話のマリーさんの話のように、そういった行為がなくても話は成立するとは思いますが、セクシャルの話についてそういった行為をまるで描かないというのもかえって嘘のような気がしますので、アリだとは管理人思います。

ただ、読むには年齢と自己責任はつく話なので、ご注意ください。

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